北は高崎から南は横須賀まで

「新・まんがなるほど物語」でファンになり、たまたま見つけた「Heart to Heart」で歌を歌っていたことを知って、若林志穂さんは今まで何をしてきた人なのだろう、という疑問がわいてきた。
母が見ていた昼ドラに出演していたのを、名前だけは覚えていたが、それほど印象には残っていなかった。
その間約2年、いったいこの人はどんな仕事をしてきたのだろう?
レコードを出しているってことはアイドルだったのか。
ドラマで見たってことは女優さんなのか。


平成になった年に買った、斉藤由貴写真集「いつもそばにいて…由貴」*1に「デラックスマガジン」12号の広告がありそこに若林志穂さんの名前が書いてある。
なるほど、アイドル雑誌にも出ていたのだな。
しかしもう手に入れるのは不可能か。


その後、たまたまコンビニで見かけた「GORO」でグラビアと「ラビリンス・ゴールド」の広告が掲載されているのを見て、今後はセクシー路線に進むのかと思った矢先の「天までとどけ」出演決定。
時折いろいろなドラマへの単発出演があったり、女性誌*2でも特集記事の取材を受けたりと、女性層へも浸透するようになっていく。


そんなある日、友人宅で「ジャズ批評別冊 アイドルPOPS 80-90」と「レコードマップ」の2冊に出会った。
前者は、1980年から90年にかけてアイドルがリリースしたレコードとCDをジャケット写真つき(一部除く)で掲載したもの。
後者は、全国のレコード店を掲載したもの。
さらに近所の書店で「投稿写真」*3を見つけてしまう。
このときの特集で、中古のアイドルグッズ、レコード、雑誌を扱っている店舗(通販含む)を紹介していた。
こんなものを目にしたら探しにいくしかないじゃないか。
タウンページを使って近所の古本屋や中古レコード店も調べた。


その日以来、暇さえあれば横須賀近辺の古本屋や中古レコード店を渡り歩いた
そのおかげで、かなり多くの雑誌も見つけることが出来た。
その成果がこれらだ。
若林志穂ライブラリ(一部)。
若林志穂ライブラリ その2。この裏にも。


若林志穂さん関連の品を求めていたはずだが、副産物としていろいろなアイドルのレコードやCDを手に入れることになる。
しかし、近所だけではどうしても見つからないものがある。
雑誌はたくさんありすぎてどれだけあるのかわからないが、レコードは4枚ということがはっきりしている。
しかしどうしても1枚だけ見つからない。
横須賀以外では、学生時代になじみのあった神保町近辺はよく出かけたが、さすがに探す場所がなくなりつつあった。
そこで、レコードマップに掲載されている中で、関東にありアイドルに強い店をいくつかピックアップし、一日かけて回ることにした。


まず目指すのは高崎*4
高崎ではCDシングル数枚を手に入れる。
次は大宮でシングルレコード数枚。
さらに川越でもシングルレコードをいくつか。
ここでは中林由香「輝きたいの」を入手。
言うまでもなく「わが子よVI」の主題歌だ。


この時点ですでに夕方近く。
そのまま帰っても夕食時にはなる時刻。
しかし肝心のものは見つからないまま。
予定にはなかったが、急遽新宿に寄ることに。


いつもそう考えるように、期待半分諦め半分の境地で「わ」のラックをめくる。
すると「Heart to Heart」が見つかった。
が、これはすでに持っている。
ここまで来たがやはりないかと思ったそのとき、それは厳然と目の前に現れた。


「MORE THAN 恋」


やっと見つけた。


中古は一期一会。
また今度などという余裕はない。
すぐさまレジに向か・・・おうとしてもう一度ラックを探り、「Heart to Heart」も手にとってから再度レジへ。
ご祝儀ご祝儀などとわけのわからない思考に陥りつつ、店をあとにした。
当時の日記には「電車移動だけで7時間40分」と書いてあったが、その疲れすら吹き飛ぶ大収穫だった。


その後も古本やめぐりは続けたが、インターネットを導入してからはネットオークションも利用するようになった。
そこでもまた新たな作品を見つけることになるのだが、それはまた機会があれば。

 

*1:発行は1985年

*2:Hな本より買いづらかった。

*3:1996年5月号

*4:自宅からは3時間以上かかる